ふわりと香るあたたかい風…この時期にぴったりなピアノ曲を厳選しました。
音楽とともに春を先取りましょう!

1. ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第5番「春」 Op.24 ヘ長調

ベートーヴェンのヴァイオリンソナタ第5番《春》は、ヘ長調の平穏・明瞭さによって幸福感に満ちています。第3楽章は、4分の3拍子で書かれた1分強の楽章で、スケールの上行・下行を繰り返すスケルツォと急速なトリオで構成されています。

《春》は、初めての4楽章構成のヴァイオリンソナタです。それ故か、オーケストラに引けをとらない、豊かな響きがあります。ぜひ、全楽章通して聞いてみましょう。 詳しく読む

2. リスト:白鳥の歌(シューベルト) S.560 R.245

シューベルトは、歌曲の王として知られ、31年という短い生涯の中で、1000近い歌曲を残しました。中でも最晩年に作曲された、歌曲集《白鳥の歌》は、シューベルト歌曲の中でも有名な作品の一つです。第3曲〈春の憧れ〉は、春のときめきが歌われています。

今回紹介する音源は、リストがピアノ独奏用に編曲した作品です。リストは数多くの編曲作品を残したことで知られていますが、特にシューベルト歌曲の編曲は、出版当時からリストの演奏会の定番レパートリーとなり、シューベルト歌曲の魅力がヨーロッパ中に伝わるきっかけとなりました。 詳しく読む

3. メンデルスゾーン:無言歌集 第5巻 「春の歌」 Op.62-6 U 161 イ長調

無言歌は、ロマン派の時代に好まれた性格小品(キャラクター・ピース)の一つで、「言葉のない歌曲」という意味です。これにより、言葉を使わずとも、聴衆に「何か」を伝えようとしたと考えられています。メンデルスゾーンは、生涯で50曲を越える無言歌を残し、非言語の語り、感情表出への新たな解釈を示しました。

〈春の歌〉は、最も有名な無言歌です。旋律の内声に散りばめられた装飾音が、春の到来を予感させます。 詳しく読む

4. サルトーリオ :春のよろこび ト長調

サルトーリオは、19世紀から20世紀前半で活躍したドイツの作曲家兼ピアノ教師です。彼は、1200曲以上もの作品を残した多作な作曲家で、その作品はサロン音楽に位置付けられています。今日ではほとんど知られていませんが、当時はピアノ学習者向けに教育的な作品として受容されていたようです。

《春のよろこび》は、30秒のとても短い曲です。軽快な小フレーズの連続によって、春を心待ちにする期待感が表現されています。 詳しく読む

5. シベリウス:5つのスケッチ 春の幻影 Op.114-5

シベリウスは、ロマン派後期から20世紀にかけて活躍したフィンランドの作曲家兼ヴァイオリニストです。Op. 114《5つのスケッチ》には、〈春の幻影〉の他、〈風景〉〈冬の情景〉〈森の湖〉〈森の中の歌〉が収録されています。
幻影は、現実に存在しているかのように、心の中に描き出されるものを意味します。〈春の幻影〉では、まさに主旋律に次々に音楽要素が重ねられ、複雑な音の調和「幻影」を表現しています。シベリウスは、北欧の極寒の地で、春への憧憬の念を抱いていたのでしょう。

詳しく読む

6. 岡野 貞一:春がきた

《春が来た》は、岡野貞一作曲の日本の童謡で、2007年には日本の歌百選にも選出されました。

今回の音源は、ピアノ独奏版です。前奏・間奏・後奏では、旋律を断片的に使用した編曲次々に行われ、哀愁や春を待ち焦がれる思いが見事に描き出されています。この編曲は、《春がきた》の主題による「即興曲」ないし「幻想曲」とも言えるのかもしれません。

歌詞

春が来た 春が来た どこに来た 山に来た 里に来た 野にも来た

花が咲く

花が咲く どこに咲く 山に咲く 里に咲く 野にも咲く

鳥が鳴く

鳥が鳴く どこで鳴く 山で鳴く 里で鳴く 野でも鳴く 詳しく読む

7. 川田 千春:マリーゴールド(あいみょん)

最近の流行曲から紹介します。あいみょんの《マリーゴールド》です。マリーゴールドは、春に種を蒔き、夏から秋にかけて開花する花です。オレンジ色の鮮やかな色彩が印象的なマリーゴールド、その周りを澄んだ空気・雲ひとつない晴天が囲む、そんな春日和の情景が広がるような、ピアノ編曲になっています。

ちなみに、マリーゴールドの花言葉は、「悲しみ」「変わらぬ愛」だそうです。 詳しく読む トピックスTOP