Category IX 「鳥」

「鳥」を題材としたこの世代のピアノ曲としては、シューマンの「予言の鳥」、リストの「鳥に説教する聖フランシス」、ヘンゼルトのエチュード「もし私が鳥であったなら」などが知られている。いずれも作者の本質を突いた名曲であるが、ここではそれら以外を紹介しておこう。


ベゾッツィはパリ音楽院ヅィメルマン門下の逸材で、一見控え目ながら先進的で品位ある独創性に富む。とりわけ同門のCh.V.アルカンに与えた影響は大きいようだ。両者の後期の傑作「エスキス集」がほぼ同時期に書かれているのも興味深い。ここに挙げた「猛禽」(「12の性格的エチュード」Op.19の終曲)も、その衝撃的なタイトル、華麗なピアニズムによって、アルカンに先立つ作品となっている。厳格な古典的指向、奇抜なセンス、明晰な音感、隠者的気質によって、この二人はドゥーブルのようだ。

L.D.ベゾッツィ:L'OISEAU DE PROLE Op.19-12 ホ短調 L.D. Besozzi / L'OISEAU DE PROLE Op.19-12 e-moll pf:Osamu N. Kanazawa(録音:2016/7/25)