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シューマン, クララ

シューマン, クララ

Schumann, Clara

1819 - 1896

クララの作品のうち、作品番号が付けられたものは23あり(ただし18、19番はなし)、ピアノ曲が15曲、歌曲が3曲、協奏曲および室内楽曲が3曲という内訳である。作品1を筆頭に、初期のピアノ曲は技巧的で耳馴染みが良く、少女クララのレパートリーであったヴィルトゥオーソ達の作品に倣って書かれている。また、ところどころに、シューマン作品との旋律や楽想の共有が見られる(例えば、《ピアノのためのロマンティックなワルツ》op. 4の前奏後のオクターヴの下行音型は、シューマン《謝肉祭》op. 9の〈ドイツ風ワルツ〉にも用いられている)。1836年頃に書かれた《4つの性格的小品》op. 5や《音楽の夜会》op. 6のピアノ作品は、メンデルスゾーンやショパン、シューマンの作品との類似性が指摘される。彼らと直接関わりをもち、当時のロマン派音楽の風潮を理解していたクララは、その作風を自然と自らの作品に取り入れることができた。両作品は、ロマン的心情と文学的想像力が溢れた、1830年代の典型的な性格小品である。とくにop. 5では、ゲーテの『ファウスト』から想を得た奇怪な情景を音で描き、ベルリオーズが熱狂したロマン主義文学への傾倒が刻印されている。そしてこれらもまた、シューマン作品との直接的な関連性を持つ。《ピアノ協奏曲》op. 7は、シューマンがオーケストレーションを手助けした作品としても知られる。全3楽章からなるが、全体が切れ目なく連続して演奏され、第1楽章においては展開部で第2楽章に移っていく。この独創的な構造と、主題の巧妙な扱いによる全楽章の統一感により、15歳のクララの傑作として注目される。1840年の結婚後、初の出版作品は夫と同じく歌曲で、これはシューマンのop. 37に組み込まれて出版された(《3つの歌曲》op. 12)。また結婚後、夫婦で対位法と古典派作品の研究を熱心に行った成果が、《3つのプレリュードとフーガ》op. 16と《ピアノ、ヴァイオリン、チェロのための三重奏曲》op.17にあらわれている。特に三重奏曲は、クララのそれまでの作品の中でも突出した秀作で、古典的伝統に従いながらもロマン的情緒に溢れている。1853年はクララの最後の創作期で、作品20から23までが一気に書かれた。《6つの歌曲》op. 23では、歌とピアノの旋律が独立し、伴奏のリズムも非常に多様的である。

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