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ベートーヴェン

ベートーヴェン

Beethoven, Ludwig van

1770 - 1827

国内コンサート登場回数: 321回

音楽面に話題を絞っても、「停滞」の要因を論ずることはできる。1809年あたりから新しい徴候が生じてくることは、ピアノ・ソナタOp. 78などに端的に見て取ることができる。ソナタ形式の主要主題にもカンタービレな性質が表出し、それによって主題の断片化や徹底した動機労作が困難となり、全体の規模も際だって小さくなっている。同ジャンルの前作は4年前の《熱情》Op. 57であるが、両者の間にある大きな性質の違いと、4年というピアノ・ソナタ創作においては長めの「空白」は、もっとも随意に扱えたピアノという手段において、一方では一つの様式の可能性を早々と限界近くまで開拓し、他方ではその様式がまだ続いている中でも新たな可能性を模索し始めていたことを示していると解釈できよう。ピアノ・ソナタにおいては、Op. 81a以降さらに4年の「空白」があるが、機会作品の創作に追われていた1814年にそうした作品とは全く趣を異にするOp. 90を作曲し、創作量が際だって減った1816年にもOp. 101を残している。こうしたことは、同時期に創作された2つのチェロ・ソナタOp. 102や連作歌曲集《遙かなる恋人に》などと併せて、この長期間に亘る様式の移り変わりを考える上でも極めて重要な意味を持っている。1817年秋に着手された「ハンマークラヴィーア」の通称を持つOp. 106のピアノ・ソナタは、あらゆる意味で既存の枠組みを打ち破った記念碑的な作品であり、これによって一連の後期作品への道が押し開かれたと言っても良いであろう。

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