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モシェレス

モシェレス

Moscheles, Ignaz

1794 - 1870

1820年、モシェレスはパリのオペラ座に姿を見せる。一連の演奏会で彼は一大センセーションを巻き起こした。モシェレスの類稀な演奏技量、豊かな着想と過不足のなく見事に構成された諸作品は荒探しをする批評家に何の手がかりも与えなかったという。モシェレスを直接知るパリ音楽院教授マルモンテルは、彼の作品について「フンメルを除くいかなる大家も、あの精彩、斬新な足取り、効果にかんする深い知識をもって曲を書くことはなかった」とのちに述懐している。ほどなくパリではアンリ・エルツをはじめ、熱狂的なモシェレスの崇拝者が次々に現れた。パリ音楽院ではその後モシェレスの作品がたびたび試験課題曲に取り上げられるようになり、モシェレスの方もまた後に学習用の全調による《50の前奏曲集》作品73(1827)出版してパリ音楽院に捧げた。翌年に刊行された《24の異なる調による練習曲》作品70は、同年にパリで出版されたJ. C. ケスラーの《練習曲集》、H. ベルティーニの《性格的練習曲集》作品66と並んで、若い世代のピアニスト兼作曲家たちに大きなインパクトを与えた。シューマンは、この練習曲に付された演奏への序言の体裁を自身の《パガニーニの〈カプリース〉に基づく練習曲》作品3に採り入れたし、ショパンは《12の練習曲》作品10の第2番イ短調を書くに当たり、第3番ト長調の書法に演奏技法発展の可能性を見出した。作曲と演奏の傍ら、彼はエラール社の依頼に応じてピアノのダブル・エスケープメント機構の開発にも協力した。

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