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デュティユー

Dutilleux, Henri

1916 - 2013   フランス

メシアン、ブーレーズと並んで20世紀後半のフランスを代表する作曲家。20世紀後半のフランスでは、1950年代にブーレーズが推し進めたトータル・セリー、東西の音楽遺産を活用したメシアンの斬新な音楽語法が支配的な影響力をふるったが、デュティユーはそのいずれにも与することなく、新鮮で艶やかな独自の音響世界を探究し続けた。比較的早い時期に書かれた《ピアノ・ソナタ》(1947-1948)前後の作品には、しばしばドビュッシー、ラヴェル、フォーレの影響が指摘されるが、デュティユー本人は「フランス音楽」固有のものとされる明快さ、優美といった形容を嫌い、そうした伝統の継承者とみなされることを警戒していた。パリ音楽院の伝統や六人組に代表される新古典主義に反発しつつも、ブーレーズの主催するドメーヌ・ミュジカルやダルムシュタットの講習会といった動きから距離をおいていたことは興味深い。それでもデュティユーは同時代の音楽に関心を持ち続け、音楽祭やコンクールの審査員としてたびたび名を連ねた。デュティユーのこうした好奇心と開かれた態度は、ロストロポーヴィチやスターンといったさまざまな音楽家との交流に結びつき、作品の評価を国際的に高めることにもつながった。1960年代以降、デュティユーの作品は世界各地で演奏され、初演後ほとんど間をおくことなく再演されることも多くなった。《ピアノ・ソナタ》および管楽器のための一連の小品は、音楽大学の試験やコンクールの課題曲として定着し、数々のオーケストラ作品ととともに、いまや20世紀の古典としての位置づけを得ている。

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楽譜

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